FILCO ZERO Tenkeylessを改造する。(ALPS緑軸化)
FILCO製キーボードZERO Tenkeylessの改造です。今回はSHARP X68000用のキーボード(EXPERT)からALPS緑軸(白接点)を移植。SiliconGraphics製キーボード
(AT-101)からキーキャップを移植します。スペースキーは分割タイプ(Erase-Eaze)
の配列へ変更します。追加でキーキャップのレトロブライト(漂白)、プレートの錆
落とし、キャノン製ワープロ(Canoword mini5)のALPS緑軸(黒接点)へ交換します。
DIP-SWを増設して左側スペースキーはBackspace,Spaceの切替可にしてみます。
FILCOのZERO Tenkeyless ASCII配列87key XM白軸スイッチ搭載のメカニカル
キーボード。最後の1枚は新型(白軸Click)なので軽いタッチ。
型番:FKBN87Z/EB
前回改造したキーボードよりS/Nが古いけど新型(白軸Click)なのでメーカー修理品?
白軸Click(新型)はXM白軸より軸の色が白く見た目はALPS簡易軸(SKBM)と同じ。
販売末期のFilco ZERO Tenkeylessの箱には白軸Clickと記載。(軸違い2種類のZERO)
白軸Clickキーボードは制御基板の刻印が異なります。(0913の刻印あり)
基板はRev1.2 2008-08-11で同じ。
今回はX68000EXPERT用キーボードを分解してALPS緑軸を移植します。
DSETK0016CE02は緑軸。
キーキャップを外した状態。
スイッチを全部外します。
左:ALPS緑軸 右:
緑軸は背面にALPSの文字。
ALPS緑軸(白接点)へ入れ替中。
0913と書かれた制御基板。
87個の
全てALPS緑軸(白接点)へ交換完了。この時点でALPS緑軸が1つ斜め半田付けされて
いました。軸を交換する時は曲がりを確認しましょう。
キーキャップを取り付けてみたら微妙にNキーが曲がってる...
再度分解してNキーのみ半田付けして完成。今回はキーキャップの加工は省略してい
ます。
FKBN87Z/EB-AG化が完了。暫く使用していましたがGeekhack forumsでALPS消音
白軸とSiliconGraphicsキーボード用キーキャップの移植例を発見。(一部だけ移植)
なかなか良い感じなので全てのキーキャップを移植してみます。Erase-Eaze化、Win
&Appキー除去を行い85key(ALPS緑軸)へ再改造してみます。(2011年1月)
手持ちの筐体が変色しているSiliconGraphicsキーボード(AT-101)からキーキャップ
を外します。テンキーと変色したスペースキーは残します。
ジャンクなAtessa AKB-109JからスペースキーとWin&Appキーを取り外してみます。
Owltech製OWL-KB106Jからスペースキーを取り外します。
ALPS緑軸化したZERO Tenkeylessを分解して一旦緑軸を全て外します。
CapsLock,Ctrl,Alt,Space,Win&Appキーを取付ける部分の鉄板を削り加工します。
加工した鉄板に軸とキートップを取り付けて曲がりが無いか確認します。
基板に穴開け加工を行います。
青色LEDを緑色LEDへ交換します。
基板のパターンカットと干渉するダイオードの移動、配線加工が完了した状態。左側
のスペースキーにはBackspaceを割り当て。
ALPS緑軸を再度ハンダ付け。AtessaのAKB-109JのWin&Appキーを付けてみました
が、色が異なる為、イマイチでした。
結局Win&Appキーは外してFKB-101EBから黒色カバーを移植して85keyにしました。
全てのキーキャップを移植した状態。通常スペースキーは7キー分ですが、左側の2.5
キー分をBackspaceにしています。
SGIキーボードのキーキャップ+ALPS緑軸でx68kのようなキータッチになりました。
ALPS黒軸逆L型ENTERキーボードと比較。
FKBN85Z/EB-AGE化が完了。標準的な101配列からテンキー&Win&Appキーを除去。
プラスαでErase-Eaze化(Backspace2.5key,Space4.5key)と緑色LED化を行って
います。気が向いたら他のキーボードもキー配列変更するかもしれません。
SiliconGraphics Origin200のフロントパネルから外したロゴをFILCOの上に貼り付
けてみました。(2013年5月)
改造後6年ほど経過した状態。バックスペースキー側が若干変色したのでワイドハイ
ターEXパワーを使用してレトロブライトしてみます。(2017年8月)
1日屋外へ放置して白く戻ったので作業終了。
切替用としてDIP-SWを増設するかもしれません。
プレート錆補修、ワープロから外したALPS緑軸(黒接点)を移植してみます。
プレートに少し錆が出てきたのでALPS緑軸(白接点)を全部外します。(2020年5月)
軸を全部外してプレートを分離します。改造後9年経過したので少し錆が...
錆の簡易補修を行います。
DIP-SWを増設する為プレートを加工します。
基板を加工してDIP-SWを取り付けます。
Canon製のワープロからALPS緑軸(黒接点)を移植します。
Canoword mini5のキーボード部分を外します。
テンキーレス基板へ移植します。
ハンダ付けとDIP-SW用追加配線を行います。
軸のハンダ付けと配線終了。
軸の曲がりが無いか確認します。
キーキャップとブランクカバーを取り付けます。
全てのキーキャップを取り付けてメンテナンス終了。
★今回の改造で必要な物★
Canon製ワープロ(Canoword mini5)のALPS緑軸(黒接点)85個
DIP-SW(4P)x1個
FILCO製
SiliconGraphics製キーボード(AT-101)
SiliconGraphicsロゴ(Origin200)
Atessa製キーボード(AKB-109J)
Owltech製キーボード(OWL-KB106J)
はんだ吸い取り線(使用量不明)
暇な時間(軸外し2日、プレート加工・分解・調整3日、レトロブライト1日)
★更新履歴★
2010/10/30 作成 ALPS緑軸移植
2011/01/03 修正 キー配列変更(Erase-Eaze化),SiliconGraphicsキーキャップ移植
2013/05/26 修正 SiliconGraphics Origin200ロゴ追加
2017/11/07 修正 Owltechキーボード型番間違い修正,レトロブライト追加
2020/12/18 修正 錆取り,ALPS緑軸(黒接点)の移植,DIP-SW移植